こんにちは。
バスの中でも、電車の中でも、街を歩いていても、小さな子供を連れた家族を見ると懐かしい思いでいっぱいになります。うちの子供たちにもこんな時期があったなーと。
パパやママに語りかける子供の声の、なんと可愛らしいこと。
「あのね、ママ」
親に話しかける時の、この「あのね」が私は大好きです。
「だっこ!」と言いながら両手を伸ばす姿。
背伸びをして電車の窓から外を眺めている瞳。
オムツでふくらんだスカートやズボン。
かわいい。
かわいすぎる。
「どこへ行くの?」と思わず話しかけたくなります。抱っこを断られた子供を、親の代わりに抱っこしたくなります。持っている”飴ちゃん”をあげたくなります。あどけない瞳で私を見つめてほしいと思ってしまうんです。あの頃の我が子が私を見つめてくれたときのように。
自分が子育てしているときにも、こんなふうに思えたらよかったなと思います。もっともっと、「かわいい、かわいい」って育てることができたらよかったなぁと。
今はお嫁さんと孫と同居しているのですが、お嫁さんが嬉しそうに楽しそうに赤ちゃんと接している姿が微笑ましいですし眩しく映ります。羨ましいなって思います。幸せそうだなぁ...いいなぁ....私なんてさ.....。時にヒガミな感情も湧いてきます(笑)
お嫁さんと孫の存在は、まるで、タイムスリップをして子育て中の自分と赤ちゃんだった頃の我が子たちに会っているみたいです。
私はね、子育てをしているとき、我が子をかわいいと思える余裕などありませんでした。
「しっかりしなきゃ」
「ちゃんと育てなきゃ」
そればっかりでした。ですから、「かわいい」と言いながら子育てをしている人を見ていると「よくそんな余裕があるもんだな」と思っていたものです。今思うとその感情は嫉妬ですね。勿体無い時間を過ごしてしまったなぁと思います。戻りたいです。子供達が私だけを見て、私だけを頼って、私だけを必要としてくれてた、あの時期に。特に、小学校へ入学する前にですね。もっと慈しんで子育てをしたかったし、自分の生き方や感情をもっと大事にしたかったです。「かわいい、かわいい」と言って、ただただ抱きしめてあげたいです。誰の評価もないけど、私は頑張った!!頑張っていました!でも、子育てって頑張ることより大事なことがあるんだなぁってつくづく思います。今だからそう思えるんですけどね。
”若い母親に育てられたから子供のしつけがなっていない”と思われることが嫌でした。厳しくしていたし、ひどく叱ったし、怒ったし、手もあげました。子育てを振り返ると涙が出ます。言うことを聞かせようと必死でした。世間からダメ母のレッテルを貼られるのがとっても怖かったです。
「ごめんね」と思います。2度と帰ってない子供との毎日を、どうか1日でいいから私にやり直させてくださいと思います。育てるということだけに必死すぎて、愛することをどこかへ置き去りにしていたような気さえしてきます。子供を愛することより世間の目から自分を守ることに必死だったんじゃないかなと思います。重い責任とプレッシャーを感じ、辛い、大変、苦しい、思うようにいかない、孤独、そんな子育てでした。
「いいお母さんであるべき」
信念にも近いこんな想いが私の子育てを支配していました。あの頃の私に問いたいです。「いいお母さんってなんだろうね?」と。
「いい子に育てなくてはいけない」
洗脳されたみたいにずっと思ってきた思い。あの頃の私に問いたいです。「いい子ってなんだろうね?」と。
周りの人があなたをどう言おうが、あなたが本当に子供を愛して、一生懸命に子育てをしているのであれば、それでいいのです。私は必死に良い母親になろうとしたけど、実際、子供にとって良い母親だったかどうかは未だに自信はないです。むしろ、ダメダメだったこんな母親と暮らしてくれてありがとうと思います。
どんな選択をしても、もっと違う方法があったかもしれないと思い悩みます。何をしてあげても、もっといろんなことをしてあげたらよかったと思います。いいお母さんというのは、あなたがなろうとしてなれるものではありません。最終的に、子供達があなたとの日々を思って感じることなのです。いくらあなたがいいお母さんを目指して頑張っていても、それはあなたが思うだけであって、子供達がそう感じるとは限りません。
長男は今年25歳になりますし、長女は今年23歳になります。手を握ったり腕を組んだりしても、嫌がらずに接してくれる優しい子供たち。いろんな話ができるようになりました。子供達が大人になったからですね。それとも、私がようやく大人になれたからかな(笑)?仕事の話も、恋愛の話もします。年々、愛しさが増していきます。
「あのね」って、「あのさぁ」って、私に話しかける声の、なんと愛おしいこと。子供達の存在の、なんと愛おしいこと。やっと、やっと、本音で子供達と接することができるようになりました。いいお母さんを演じなくて済むようになりました。
子育て真っ最中のママたちへ。
私は今、
『私をお母さんにしてくれてありがとう』『お母さんになることができて、私は本当に良かった』
と思っています。
子育ては楽しいことばかりではなく、大変なこともありますが、こんなふうに思える日が必ず来ると思います。子供は確実に育ち、巣立って行きます。
あっという間です。
だから、ありのまま、あなたらしい子育てをしてください。子供と一緒に、人として成長していけるはずです。抱きしめたいときには抱きしめたらいいんです。泣きたいときには一緒に泣いたらいいんです。
他人のアドバイスや批判はあなたを思うがゆえの優しさや厳しさでしょう。それでも、そこに憂いを抱いて自信をなくしてしまうのは残念なことです。子供を育てているのはあなたです。他人は好きなことしか言いませんから言わせておきましょう。上手に相槌を打てさえすれば良いのです。
人があなたをどう見ていようが、あなた自身が胸を張って生きていることこそが物事の全てです。万人から好かれる必要もないしそんなことはあり得ません。例えば子供のために気の合わないママ友達のことで心を痛めているくらいなら、いっそのこと、自分のために気の合う友達を探してください。子育ての苦楽を分かり合える、価値観のあう人との出会いはそう多くないかもしれませんが、あなたの行動一つで出会いの門戸は開かれます。
黙々とベビーカーを引いているママや子供を何人も連れながら鬼の形相で歩いているママ。子供を邪険にしているママ、きつく叱っているママ、大きな声で怒っているママ。小さな子供を連れて大変そうなママを見るたびに、切なさで胸が苦しくなってくることがあります。子供が泣き叫んでいる声に心が張り裂けそうになることがあります。
かぶるんですよ。孤独で苦しく、必死に子育てをしていた自分と。そして、私に叱られて泣き叫んでいた、かつての我が子と。笑顔をなくしたママたちを見ると、こんなふうに心の中で語りかけます。
『今、そんな気持ちになってしまうのはどうしてかしら
もしかしたら
子育てを辛くしているのはあなた自身かもしれません
肩の力を抜いて
深呼吸をして
他人の目を気にしてばかり、周りの子供と比べてばかりじゃなくて、自分のしたい子育てを見つめ直してみてね
今この時は二度と返ってこないから、大事に過ごしてね
ママも子供と一緒に育っていけばいいの
大丈夫、大丈夫
子供と一緒に居られる時間ってね、本当にあっという間なの
今はこの時間がまるで永久に続くみたいに感じちゃうけれどね
迷いや悩みは尽きないけれど、あなたの迷いや悩みは愛の証
あなたが自信をなくす必要なんてないのだから心配しないで
ときに孤独を感じることがあるかもしれないけれど
あなたは一人じゃないから、あなたの周りには広い世界が広がっているから
絶対にあなたを助けてくれる人はいるはずだから
思いは抱え込まないで手放してください
悩んだり困ったりしたら、必ず誰かに胸の内を話してね
解決策なんてあってないようなものよ
子供によって育て方は違うし、人の数だけものの考え方が存在します。枠にはめようと思ってもハマらないのが子育てです
愚痴って泣いてスッキリしましょ。
一人で抱え込んで、子供に辛く当たってしまわないようにね
いいお母さんになろうとしなくてもいいの
子供にとって、あなたはすでに「大好きなお母さん」なのだから
子供にとってあなたは唯一無二の存在ですし
あなたはこの世でただ一人の、かけがえのない「あなた」です
お母さんになっても「あなた」は「あなたらしく」生きてください
独身時代のような自由さや気楽さはなくなってしまったかもしれないけれど
何が自由で何が幸せなのかをあなたはこれから家族とともにたくさん知っていくはずです
頑張れお母さん
私もおんなじだったから
みんなきっとおんなじだから
いつかこの時を懐かしく思える日が来ることを
先輩ママたちはみーんな知っているから』
子育てのこと、いーっぱい話しましょ。
私の話を笑って聞いてもらえたら、それで私の人生も救われます(笑)
本当にね、大変だったんですよー。私の子育て!
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