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mental counseling

コラム

2018.10.20 

コラム

その子育ては誰のため?

こんにちは。

 

夕飯を終えてから夫とふらり、コーヒーを飲みに行くことがあります。



ゆったり流れる時間と美味しいコーヒー。軽快だったり、ムーディだったりするBGM。家にいても日頃からいろいろな話はしていますが、場所が違うからこそ出来る話があります。家から出ていつもとは違うところで話をすると、不思議と普段言えないことを打ち明けられたり冷静に話を聴けたりします。環境を変えて話すということは、関係修復やコミュニケーションの向上に少なからずとも影響を与えることがあるんですね。

これは、夫婦だけに限りません。子供とのコミュニケーションの場でも同じことが言えます。

 

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今日は息子と二人で語ったときのお話をさせてください。あるとき、二人で喫茶店にいるとき、息子が過去の思いを吐露したことがありました。

 
◉あのときはこうだったんだ
◉実はこんなことがあったんだよ
◉あれはないよね
◉どうしてあんなことになったんだろう
◉あの言葉は傷ついた

たくさんの思い出と感傷。冗談を交えて話せるようになったこともあれば、いまだに傷を残している問題もあります。

どんなときも、どんなことも、子供のためを思ってやってきたことだったけれど、いつもそれで本当に良かったのだろうか?と迷いながら苦しみながら子育てをしてきました。

時間が経って、その不安だった思いを払拭させてくれるような発言を子供の口から聞かせてもらえることに喜びと深い安堵を覚えますが、同時に、反省や後悔を感じることはあります。そう感じたときにはその気持ちを伝え、悪かったと思ったことは素直に謝ります。

「そうだったんだね。わからなくてごめんね」


「そういう風に受け止めてたんだね」


「そういうつもりで言ったんじゃないんだけど、傷つけてしまってごめんね」




辛かったことを語ることには勇気がいったと思います。ですから、告白された思いについては真摯に対応しようと心がけています。語り終わった時、息子の顔がすっきりとした表情に見えたのは気のせいではないと思います。



子供たちは不器用ながらも大人の階段を上っています。

私のことを心配したり、私のやることにアドバイスをくれたり、コソコソっと父親(夫)に対する思いを打ち明けてくれたり。私の知らない世間の情報をわんさか知っていたりします。たまに、親子の立場が逆転するような言動も増えてきました。

大変だった子育て。過ぎてしまえばあっという間でした。無我夢中でした。子供たちの人生から、私はたくさんのことを教えてもらいました。私が歩んだことのない人生、見てこなかった世界を、子供たちが歩んで、見て、私に教えてくれた驚きの学びの子育てだった気がします(笑)

子育てをしているというよりも、実は、子育てをさせてもらっていたんですね。

そう思ったら、今まで悩んできたものも、これから待ち受けている問題も、子供たちから出されている問題や課題なのかもしれないなと思えてきます。

今までは、「降り掛かってきた災難」のように子供の問題をネガティブにとらえてきたけれど、そうではないんですね。

子育てが終わりに近づいてからようやく気持ちが切り替えられるようになった私。気付きは遅かったけれど、気付けてよかったと思います。

私を母親にしてくれた子供たちに感謝です。完璧な母親であろうと常にもがいていましたが、そもそも完璧な親にはなれません。完璧な子育てを目指そうとすればするほど、子供の心に寄り添えなくなるということが当時はわかりませんでした。



親の経験や常識だけで子育てはできません。子供を思い通りに育てたいと思う自己満足の気持ちが、子供に不信感を与えてしまい、親が望んだこととは真逆の道へ進んでしまう可能性もあります。

子供が成長していくのと同じように親も親として成長していきます。焦らずとらわれず、自分が子供をどうしたいかよりも、我が子がどうしたいのかを理解し、その真意を見極められる親でありたいと思っています。

年齢だけは一丁前に大人になった子供たちですが、まだまだ、まだまだ、と思ってしまう親心。今となっては子育てをやり直すことはできませんが、これから接し方を変えていくことは出来ます。

「前に言ったことと違うじゃん!」とダメ出しを食らったとしても、親なりに悩んだり考えたりしていることを子供に見せることも大切だと思っています。我が子を思ってのはずが、いつの間にか自分の体裁を思ってのことにならないよう、今後の彼らを一人の大人として見守っていきたいと思います。

「親とはこうであるべき」という考えを少しずつ緩めていったことで、子供たちがどんな人生を歩んでいくのかをようやく楽しめる余裕が出来たのかもしれません。

子育てに悩みを持っている方へ。

その悩みは誰ものですか?


誰のための子育てをしていますか?


 

 

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