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コラム

2024.02.07 

コラム

歌うたいのバラッド

こんにちは。

週明けに降った雪は今日の太陽で大分溶けています。雪景色は美しくて好きです。街の色は真っ白。雪が降りしきる真夜中はまるで世界から音が消えてしまったかのような静寂を感じました。

心地よさや嫌悪感を感じる音が入り混じっている生活の音。心の中も同じですね。意識しないと聞こえてこない音があるのと同じように、意識しないと聞こえてこない心の声があります。

人は見たいものしか見えないと言われています。普段見慣れている景色の中に新しい発見があるかもしれないのに、それを見たいと思っていない限り見ることはできないのです。面白いですよね。雪の夜、私はなかなか寝付くことができずに暗い部屋の中、静寂だったからこそ聞こえてくる「音」や「声」に耳を傾け続けていました。

 



 

みなさんは斉藤和義さんというアーティストの『歌うたいのバラッド』という曲はご存知でしょうか?様々なアーティストがカバーしているのでどこかで聴いたことがあるかもしれません。



私にはこの曲の中にとても好きな歌詞があるのです。

 

本当のことは歌の中にある


いつもなら照れくさくて言えないことも


 

私の人生(生活)にはいつも音楽がありました。音楽から元気や気づきをもらっています。思い出の中にはたくさんの音楽が寄り添ってくれています。ですから、音楽を聴くとその音楽を聴いていたときの自分とリンクします。ずっと聴いていたその音楽の意味や対象が変わって新しい聴き方ができるようになることもあります。

私は言葉を紡ぐことはできますが、音楽(作詞や作曲)はできません。だからこそ、自分の中にある気持ちを代弁してくれている音楽(歌)と出会うととても嬉しいです。「そうそう、こういう気持ちが言いたかった!」と思います。そして、届けたくなります。いつもなら相手の反応を気にして言えない気持ちや照れくさくて言えない気持ちを音楽を通して伝えたくなります。

 



 

気持ちの伝え方は様々ですが、音楽を通して伝えてみる方法もありだと思います。好きな音楽を贈りあって気持ちを交換すると、いつもとは違う相手の側面が見えるかもしれません。以前からずっと発信し続けていることですが、伝えるということはとても大切なことです。伝わっているだろう、わかってくれているだろうという思い込みから大きなすれ違いが生まれてしまう可能性があるからです。言わない美学、聞かない美学。それもありかもしれないですが、本気で分かりたいと思っている相手を目の前にしたら美学もプライドも必要ないし、真実以外は必要ではなくなっているはずです。

 

メールも手紙も言葉も、そして、音楽であっても、自分の気持ちを相手に伝える(一方的に押し付ける、とも言えますが)手段です。愛や感謝、激励を伝えるときにどうしても一歩が踏み出せない、気恥ずかしいという方は「音楽」を贈るという手段をお勧めしたいです。

 

『歌うたいのバラッド』の中の歌詞の一部を抜粋させていただきますね。

 

短いから聞いておくれ


短いけど聞いておくれよ


「愛してる」


 

きっと、「愛してる」の中にたくさんの思いと意味が詰まっていると思います。説明しなくてもそれが伝わってくる歌詞ですよね。大切な人への想いってそれがすべてなんですよ。とどのつまりは。でも、それがなかなか言えない。とても短いけれどとても素敵な言葉。

 

愛してる。

 

雪が降りしきる静寂の夜に聞こえてきた声。こんなふうに思える人がいるって本当に幸せなことだと改めて思いました。