今日は『町田看取りステーション(日本看取り士会・東京研修所)』にて、
介護する人・受ける人
二人にとって幸せなアロマテラピー
〜喜ばれるハンドマッサージ〜
という介護に役立つハンドマッサージの講座を受けてきました。講師は認定看取り士さん。優しくて甘い声をお持ちの方で、存在そのものが愛のような、そんな女性でした。
『看取り』や『介護』についての知識を学ぶ場ではありませんでしたが、マッサージをする心構えの中に身体機能が衰えていく方への配慮や接し方をいくつも学ばせていただきました。
どんなふうに触れたら良いか、どんな声がけが必要かなどを教えていただくうちに、言葉だけでも行為だけでもなく、言葉と行為が一つになることで誠意が伝わり、ケアする人とされる方の心が通じ合うものなのだと思いました。そして、その精神は『看取り』や『介護』の場だけではなく、普段の生活の中でも大いに役立つものだと思いました。
私の父は80歳でアルツハイマーを発症しましたが、今はまだ本格的な介護には至っていません。母は元気ですが父と同じく高齢なので心配はあります。アルツハイマーを発症した父と二人で暮らす母は精神的にかなり疲れており、話を聴いている姉や私たちの心もたまに萎えてしまうときがあります。『看取り』も『介護』も遠い話ではなく近い未来の話だと覚悟はしているつもりですが、『老人』と接する機会が今までほとんどなかった私にとって初めて接するのが自分の親という中、どう接したら良いのかわからないことばかりです。
しかし、参加者同士でハンドマッサージをし合いながら一つ気づいたことがあります。それは、初めて思ったことではないのですが、改めて実感したのです。手を優しく握ること(触ること)だけでも、人は安心感を覚え、大切にされていると思い、深い愛を感じるのだと。
そっと手を当ててもらえただけで痛みがふっと和らぐみたいに、「手当て」は魔法のような癒しです。今日の講座でマッサージの練習をしたのですが、手を握ってもらい優しくマッサージしてもらったら心がホロっとほぐれました。
「近頃随分と自分を粗末にしているなぁ」
「私、相当疲れてるなぁ」
そんな気持ちになり、もっと自分を大事にしなくちゃと思えてきました。
自分を大事にできなくなっているときって何をやっても最悪になります。自分を責めて相手を責めて、また、自分を責めての繰り返しになってしまいます。『自分に余裕がないと人に優しくできない』ときもたまにありますが、そもそも自分に余裕がないことと、人に優しくできないことは全く別のことですよね。そんなことを今日は痛感しました。『看取り』も『介護』も主体は相手であって自分ではありません。『看取り』も『介護』も、自分がどうしたいかよりも相手がどうされたいのか、それだけを考えてあげられたらいいなと思いました。
親の手を握るなんてこと、もうどれくらいしていないだろう?今後会ったときには手を握ってみたいなぁと思っています。父の歩行のサポートをするときにも、母の話を聴くときにも、何にもしてない、何気ない時間の中にいても。
我が子の手も、にぎにぎしちゃおうっと。
そうそう、看取り士をテーマにした映画が来月上映されるようです。タイトルは「みとりし」。看取り士協会のHPに詳細が載っています。講座を受けた後に協会のHPを初めて見たのですが「看取ること」についてもっと深掘りしてみたくなりました。
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