時間や場所を問わずに悩みを相談できる、メールカウンセリング

mental counseling

コラム

2018.11.13 

コラム

分かり合える夫婦に

こんにちは。

先日、友人と夫婦について語り合う時間がありました。他人の夫婦関係について話を聞く機会はあまりないので、とても興味深く話を聞かせていただきました。友人もまた、私たち夫婦のあり方について興味深かったのではないかと思います。

私たち夫婦の仲は良い方ですが、それは良い関係を保てるよう努力しているお互いの心がけの賜物だと思います。



しかし、本当に良い関係を築けているのだろうかと疑問に思うことがあります。私が思う理想の夫婦像は築き上げてきた今の私たち夫婦の形とは異なるのです。この問題にはしばしばぶつかるのですが、子供たちが成人し、年齢的に人生の折り返し地点にいる今、夫婦二人でこれからどうやって生きていくかを真剣に考えたときに、本当にこのままでいいのだろうかと考えてしまうのです。

私が理想とする夫婦像というのは、『なんでも言い合えて、分かり合える夫婦』です。喧嘩の火種になってしまうかもしれませんが、些細な愚痴から深刻な問題まで、包み隠さず言える関係に憧れます。黙っていても気持ちを分かり合える夫婦というのは素晴らしいと思っていて、そうでありたいと思っている自分はいます。何も言わなくても相手を信じ、気持ちを察することができてこそ夫婦、みたいな考え方を私と夫は持っていて、その辺の価値観が似ているので今まで夫婦の均衡が保たれていたのだと考えています。

でも、

気持ちを知りたい。


気持ちを聞いてほしい。


こんな心情に悩まされたことが何度もあります。話してくれなきゃわからないことってたくさんあります。いくら一緒に暮らしていても、相手が何を考えているのかを全て完璧に見透すことなどできません。小さな誤解から大きな勘違いに発展して、収拾がつかなくなることだってあります。

相手を思うがあまり、自分の意見や気持ちを正直に伝えられず我慢をしてしまうことというのはどんな関係性でもありうることですが、夫婦がお互いにそういう接し方をしていられるのには限度があるのではと思います。

例えば...

魚が苦手な夫がいたとして、健康のために肉より魚が良いと思っている妻がいるとしましょう。
妻は魚よりも肉が好きですが、夫のために肉料理を避け、魚を毎日食卓に出します。妻が自分の健康を思う気持ちを汲んで、夫は苦手な魚を黙って食べます。黙って魚を食べている夫を見て、妻は魚を出し続けます。自分の健康を考えて魚を出してくれる妻に「肉が食べたい」と言えない夫のストレスはいかほどでしょうか。ただ「魚は苦手だ」と言いさえすればストレスを背負うことはなかったはずです。



「いい加減、魚はやめろ!」

ある日、夫はとうとう妻にキレました。妻は「どうして言ってくれなかったの?」と驚き、好きな肉を節制していた自分の辛さもぶちまけます。

「私はお肉を食べたかったのに、あなたのためを思って魚料理しか作らなかったのよ!」と。

夫も妻もお互いを思いやって我慢をして過ごしていましたが、結局、どちらも幸せではなかったのです。本当のことを伝えていたら、こんな結末にはならなかったはず。

伝えたいことは伝えた方が良い


聞きたいことがあれば聞けば良い


話を聞いて欲しいときはそう言えば良い


これって当たり前に感じますが、相手がどう思うかを考えたとき、自分さえ我慢していれば穏便に済むと思ってしまう人はこれができなくてストレスを抱えてしまうのです。

夫も妻も、各々で違う問題を抱え、悩みながら生きています。仕事のこと、家庭のこと、プライベートに関しても、本当にこれでいいのだろうかと思い悩むことはあるでしょう。心配をかけたくない、自分で頑張ってみたい、でも、時には心配されてみたい、話を聞いてもらいたい...そんな思いを正直に打ち明けられる存在の一人が家族(配偶者)だと思います。

何かあったとき、相手から強烈なサインが見て取れたとき、問題はすでに深刻化しているかもしれません。だからこそ、なんでもないときの過ごし方が大切なのかなと思います。

夫婦はそもそも他人ですが、親よりも長く生涯を共に生きるパートナーであり、血縁関係を越えた強い絆で結ばれていく関係です。分かり合えないこともあるし、許せないこともあるし、何もかもうまくいくとは限りません。他人だからこそ歩み寄る努力は必要ですし、分かり合えれば最強の相棒になります。



長く一緒にいると、とっさに出てしまった発言で相手を傷つけてしまったり、相手に依存しすぎたり、相手の存在をないがしろにしてしまったり、「甘え」が生じてきます。
信頼して甘える、とはまた別の意味でです。「なあなあ・・・な関係」とでも言いましょうか。お互いが相手をそのような存在として捉えてしまうと、夫婦は実に雑な関係になってしまいます。

夫婦にはそれぞれ役割があります。自分の役割を自覚することで夫と妻が両輪となって人生を進め、足りないところはカバーし合い、励まし合い、助け合っていくのが私の理想です。一人が頑張っても、誰かが責任を放棄しても、うまくいきません。だからこそ、不満を抱えたままでは途中で脱輪の可能性が生まれてきます。それを、私はこの先どうしても避けたいと思っています。

夫婦の会話って大事


日頃の過ごし方って大事


みなさん、夫婦でどんな会話をしていますか?分かり合う努力をしていますか?

愚痴や文句や要望だけじゃなく、あなたが言ってもらいたい言葉をかけてみてはいかがでしょう。あなたがしてもらいたいなと思っていること、言ってもらいたいなと思っていること。実は、ご主人も同じように思っているのかもしれません。

愛情表現は人それぞれ違うと思いますが、相手に伝わらなければ、それは表現したことにはなりません。

愛情の対義語は「憎悪」とも「無関心」とも言われます。長い人生を歩んでいくパートナーから「無関心」になられることほど寂しいものはありません。私は構って欲しいし構いたいタイプなので、無関心になられたり拒絶されたら寂しさで希望を失ってしまいます。

「ありがとう」


「ごめんね」


「大丈夫?」


この言葉だけで救われる場面ってたくさんあると思うのです。私も夫も頑固なので「ごめんね」をほとんど言いません。たった一言「ごめんね」が言えたらいいだけのことなのに。今も「ごめんね」は滅多に言いませんが(笑)「ありがとう」は意識して言うようにしています。

最近、なんとなく夫婦関係がうまくいってないなと思っている方へ。


我慢しすぎていないですか?


遠慮しすぎていないですか?


その我慢や遠慮は本当に必要ですか?


気分に任せて感情的になってはいませんか?


疑心暗鬼になりすぎていませんか?


夫婦のお悩み、聞かせてください。自分では気づかない原因に気づけるきっかけになると思います。

メールカウンセリングのお申し込みはこちらから